HOME MAKE  キッチン&ホームスパ139      塩原の週末住宅

 キッチン&スパ(お風呂)の特集ムック。設計時に考えた事や、お客様の思いや住み心地などを紹介頂きました。

 

 

 

 

そこから見渡す景色は、まるで1枚の絵 「週末住宅の露天風呂」

 

「週末を過ごすための家を建てると決めた時、外せなかったのが、温泉付き、しかも掛け流しの出来る土地でした。」と、

語るM邸のご主人。都心からも交通の便が良い、念願の土地を那須塩原に見つけるのに、3年かかった。

そんなMさん夫婦が家づくりで最もこだわったのは、もちろんバスルーム。眺めの良い露天風呂をつくりたいが、

隣家や道路からの目線は避けたい。「そこで、思い切って2階にオープンな露天風呂をつくってしまうことにしたんです」と

建築家の川久保智康さんは話す。

2階の角につくられた露天風呂は、南と西の2面が大きく開放されている。西側は近くに公園の桜の木が、遠くに山々が見渡せ、

その景色はまるで額縁に納まった一枚の絵のようだ。南側には元からあった栗の木が間近にそびえ、

目隠しの役目を果たしてくれる。週末の度に車で2時間掛けて訪れるMさん夫婦。到着すると、

まず2~3時間掛けて露天風呂に温泉を満たす。そして、2人とも朝の起き抜けと夕食前、寝る前の最低3回は温泉に浸かると言う。

「土日は必ず土いじりをするのですが、庭仕事で汗を流した後の温泉も格別です」と奥様。

親戚や友人が露天風呂を目当てに泊まりがけで訪れることもしばしば。いずれ仕事を辞めたら、那須塩原に永住するつもりの

Mさん夫妻。「そうなった時、東京から友人たちがわざわざ遊びに来るというのは難しいかもしれません。

でも、温泉に入りに来るという目的があれば、今のように来てくれる人が結構いるのではないかと思います」と奥様は言う。

また、近所の人々が食事に来て、お風呂に入っていくという交流も生まれているとか。

M邸にあるのは、『人を呼ぶ露天風呂』なのである。

 

                       ~以上、本文より~